diversity of possibilities

書きたいことを、書きたいように書いていきます。仕事のアウトプットもあれば、個人的な趣味・嗜好に関するものも。

ムダな煽り

中山間地域や離島などで、地域振興に携わる仕事をしているとたまに、と言うよりよく聞く言葉がある。

僕はその言葉が実は大嫌いなんだけど、それをわざわざ表明することはあまりない。

 

不思議なのは、同じく地域振興に携わる人たちから発されるという現実。たしかに、僕らは田舎の、地方の魅力や価値、もっと有り体に言えば地方で遊びたくなるような情報発信もしているし、事実そういう遊び場、暮らしの魅力があることは知っている。だから、それを強調する気持ちはわかる。

 

都市への一極集中状況への疑問もわかる。もう少し地方への回帰、分散居住があっても良いではないかという投げかけもわかる。

 

でも。だとしても、そういう言い方しなくていいんじゃないか?と思う。

 

その言葉とは、「(東京などの)都会って人が住むとこじゃない」とか「私は人がゴミゴミした都会に住みたくない」といった類の言葉。

なぜ嫌いか。「都会」を「田舎」に置き換えて、自分たちが言われたらどうか?を考えればわかるだろう。それに、僕自身が都会も好きだということ。都会での遊びも、そこで生まれてくるカルチャーも、オンガクも、映画も。それに何だかんだで情報が集積するのもやはり都会だ。その都会を否定するということがわからない。相対的に地方・田舎を持ちあげたいんだろうけど、そのやり方は間違ってる。

自分たちの立ち位置を高めるために、相手を貶すというやり方は好かん。曲解している可能性もあるけど、たぶん深層心理にそういう思いがあるんだろうな、と感じている。

あと、そういう人ほど田舎にはないオシャレ感やデザイン性を求めているような気がするが、それは僕の偏見かもしれない。

 

僕は地方・田舎に住んでいるし、これからも多分ずっと住み続けるだろう。その価値も伝えようと努力もするだろう。だけど、僕は変わらず都会が好きだし、遊びに行きたいし、行けば楽しい。オンガクも映画も好きだ。それは胸を張って言える。